2024年の好きな漫画

今年は完結した素敵な漫画が多すぎて、新しい出会いは少なかった。
それでも、来年はもっと知らない漫画に出会いたいという想いを込めて、新しく見つけた漫画を意図的に多く紹介している。

室外機室 ちょめ短編集

彼女たちが生活の中で不思議と出会う短編集。今年一番良かった。
読み手の分身とも言える新幹線の女性と共に、誰かの物語を覗き込む。
1コマごとの余韻が気持ちよい。彼女たちの感情を少しだけ共有できる。

呪文よ世界を覆せ

お笑いボーイミーツ俳句ガールの話。
日々、言葉が足りずに誰にも伝えられていないことばかりだけれども、言葉を制限する美しさもある。

H村へようこそ!

因習村に引っ越してきた都会人の子供のお話。
作中に出てくる不穏な何かしらのルールや社会関係の中で、子供たちが仲良くしている。

ミズダコちゃんからは逃げられない!

ミズダコな女の子と男の子がいちゃいちゃする話。
この手の話は近年、現実のレベル感の女の子とお付き合いする話が流行りだった。
妙な生物と中身もなくただいちゃつく話はもっと増えていってほしい。作中の不穏さも好き。

上杉くんは女の子をやめたい

上杉君が女の子になっちゃうお話。
コロコロが大人のオタク向けの児童漫画を出すなら少女漫画もやるぞという気概を感じる。
大人のオタクがTSした男の子や、それを意識してしまう男の親友が大好きなのが「ちゃお」にバレている。気を付けろ。

女甲冑騎士さんとぼく

女甲冑騎士さんとぼくが暮らすお話。
戦いでも暮らしでもなく、騎士たる所以はその精神性にあることを教えられる。

刃牙らへん

言わずもがな地上最強のガキ、バキの話。
今作はジャックハンマにも焦点が当たっていて、親子の話が一つのテーマになっている。
このシリーズは意図されていないギャグ的な側面が魅力とは世の中で言われるのだけども、そうそう捨てたものではない。
初期は一貫して親子愛がテーマにあった。戦いの中で親子の愛を勝ち取っていくこと、戦いの中で愛を認める少年の漫画だった。
その根本に戻ってきた刃牙らへんは、昔の刃牙の面白さを彷彿とさせていて、個人的に熱い。

地球はコズミのものなので!(完結)

宇宙から侵略してくる女の子たちと友達になる漫画。 キャラクターたちが可愛く、絵柄も相まって非常にコミカル。
コロコロなどの児童文学の延長戦上で大人も楽しめる感じが良い。
迷走している気はしてたんだけど、今年始まって今年完結した。でも好き。

Thisコミュニケーション(完結)

愛は人間の反応の延長線。勘違いでしかない。このテーマを最後まで貫いた。
救いはまるでないのに、受け継がれた勘違いが未来を生むことを力強く肯定してくる。
とはいえ結局、隣にいる殺人鬼が次は何をするのかという緊張感が最も魅力的な漫画。

魔々勇々(完結)

魔王と勇者が並行世界でわちゃわちゃ集まってバトルしたり成長する話。
今年は様々な漫画がきれいな完結を見せたが、これだけ明らかに打ち切り。
漫画の技法を利用したメタ表現がたくさん盛り込まれていて、キャラクターの喜怒哀楽を直球ストレートに表現する。
短編ばかり見てたため長編はどうなるかと思ったが、ちゃんと話を畳んで終わり切った。

なんでこの人が打ち切られるんだ。短編も見てほしい。

以下、他にもよかった作品

やっぱ人間やめて正解だわ
クライマックスネクロマンス
ギャルとツチノコ
ブルーアーカイブ ゲーム開発部だいぼうけん!
冒険者絶対殺すダンジョン
ダンボールバチェラー
よふかしのうた(完結)
イカ(完結)
放課後ひみつクラブ(完結)
僕のヒーローアカデミア(完結)
おぼこい魔女はまじわりたい!(完結)
呪術廻戦(完結)
ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ(完結)
レッツゴー怪奇組(完結)
アタマの中のアレを食べたい(完結)
僕が恋するコズミックスター(完結)
Lv1魔王とワンルーム勇者(完結)
恐竜ちゃんと化石くん(完結)
好きな子がめがねを忘れた(完結)
暗号学園のいろは(完結)
翼くんはあかぬけたいのに(完結)
夏目アラタの結婚(完結)
メスガキのいる喫茶店(完結)

明日の敵と今日の握手を(2022)
逢沢小春は死に急ぐ(2023)
なんくるなんない!(2023)
鶴子の恩返し(2023)
ナナのアクアリウム(2023)
龍とカメレオン(2023)
篠崎くんのメンテ事情(完結)(2023)
ダンジョン飯(完結)(2023)