2020年の好きな漫画
働くことは嫌だけど、働かなければこ漫画が読めないって気付くとどうしようもない。
ハタラク。オレ。マンガ。カウ。
以下。2020年に900冊読んだ中の自分のベストマンガ。 2020年に完結・1巻発売を出来るだけ選んでるけど全然関係ないのも何個かある。
怪異と乙女と神隠し
2020年に発売された最も好きだったマンガから話をしたい。 この漫画の魅力は素敵な演出と無駄に強い性癖だ。 コンビニでお酒を落とすシーンとか、過去と今で同じ言葉をかけられるところとか、好きなシーンがたくさんある。 ストーリーやキャラクターも好き。お姉さんの熱く秘められた想いは自分の最も弱いところにクリティカルだった。 とにかく読んで、みんな読んで!
アニメタ!
文化系のスポコン漫画っていい。 自分も趣味でイラストを描くけど、はい。 こういうの見ると職にするの無理だなってなります。 勇気と命のかけ方がおかしすぎる。熱い。
カラオケ行こ!(完結)
独特のキャラクターのかけあいが上手すぎる。 出来過ぎた漫才の掛け合いって笑うより見続けたくなる。そんな感じのマンガ。 『女の園の星』とも悩んだ。
スインギンドラゴンタイガーブギ
漫画としても面白かったんだけど、感動したのはSpotifyのプレイリストを作っていたこと。 実際の音楽をアルバムやプレイリストとして出した漫画は『モテキ』とか『ブルージャイアント』とかあるけど、初手から出してきたのはこの作品だけなはず。 リアルタイムで進む音楽と物語は卑怯。 戦後日本との和洋折衷をはかるためか、わざとひらがな表現を多用するのもかっこいい。
アクタージュ(完結)
これを載せるのは本当にいいんだろうか。2020年の漫画として紹介はされるべき漫画だと思うのに、いろんなところで忖度が働いてそう。 確かに面白かったんです。本当なんです……。 ただただ残念。
聲の形(完結)
2020年は『不滅のあなたへ』も読んだので載せたかったんだけど、同一作者になっちゃうので。 でてくるキャラクター全てが絶妙に歪んでいる。主人公もヒロインも歪んでる。 でもそれはすごく人間臭くて、個人の変な価値観の中に不格好な友情や絆が生まれるのが惹きつけれられる。
五等分の花嫁(完結)
五月〜!!!! 語ることがない。いつも何か食ってる女が推し。 この作者はしないだろうけど、いろんな女の子の未来が見たかった。
こじらせ百鬼ドマイナー(完結)
キャラクターが抜群に好きだった。 2020にあげる一番好きなキャラクターは飴宮さんかもしれない。
友達として大好き
バカでビッチなヒロインって案外良い。 何が良いってヒロインがかなり生きにくそうで、対人関係に問題を抱えまくってるのが良い。 あとマンガ読みやすい。 移動してる時の分かりやすさとか、SNSのフレームを使った喜びの表現とか素敵……プロってすごいんだ。
君は放課後インソムニア
雰囲気がめちゃくちゃえっち。 ストーリーとしてはゆったりとした恋愛漫画で、2人がゆっくり近づいていくの見るのが幸せ。
異世界美少女受肉おじさんと
たぶん、キャラデザが最も好きだ。 お嬢様然とした姿でギザ歯ってのが好きだ。 なろう系って理不尽に強かったり約束された勝利が多いんだけど、淡々としてて出来の悪い歴史の教科書を眺めている気分になることがある。 理想の結果に突き進むだけではなく、やっぱりカタルシスや悲しみやら喜びやら何かしら欲しい。 コメディをワクワク読めるこの作品はとても素敵です。
ご飯は私を裏切らない
生きにくさをテーマにする漫画は最近の一つの流行りだと思う。 それらは読んでると共感前に鬱になってしまいそうなものが多くてしんどいけど、これは暗くて後ろ向きなのにポジティブに読めるのが衝撃を受けた。 飯漫画なのに飯もめちゃ不味そう。 何というか、主人公がめちゃくちゃ逞しいからだろうか。触れちゃいけないものに触れたくなるような、そんな魅力がある。
てのひら創世記
こういう作品が好きなんだ2020。 『ひとりぼっちの地球侵略』よろしくセカイ系なボーイミーツガール。 マンガ的なおもしろさってどんなのだろう。 感動させるとかメッセージ性があるとか色々あるのだろうけど、何を語っても嘘っぽくて言語化出来ない。 とにかく、このマンガには先が読みたくなるわくわくがある。
ゆりでなるvえすぽわーる
百合って苦手だ。なんだかよく分からないのだ。 恋と友情の違いは結局なんなのだろうと悩んでしまうし、相思相愛になるのは都合が良いんじゃないかとか、自分と合わないところは沢山あるのだけど。 ……何より、百合に僕にとっての現実感が無くて反発してしまうのだと思う。 難しい恋ならばそこに悪意や淀みみたいなものがあって欲しい。 女性同士で綺麗で爽やかな恋愛は簡単に起こらないで欲しい。もっともっと悩みと葛藤を描いて欲しい。 この作品は初めて百合いいな……となったんだけど、やっぱりそれは恋の形が歪んでたり多種多様な形を見せてくれるからだと思う。
ハイキュー!! (完結)
推しは月島くんです。冷静沈着な男が内心実は激アツなのたまらん。 社会人になってからバレーのプロになった選手たちも、違う道を進んだ社会人たちも、バレーでみんな繋がっているの卑怯で泣いた。 コンビニのレジ待ってる時に読み切って、グズグズになりながら肉まんを頼んだ。店員に申し訳なかった。
リサの食べられない食卓
少し不思議な人間?たちが現代で暮らす話。 別にラブコメかコメディとかじゃなくて、かといってシリアスでもない。 それぞれがそれぞれの事情を抱えながら生きて、食卓を囲むだけのそんな話。 ゆるりと眺めて、彼らの生活を覗いてみてみたい。
望郷太郎
『へうげもの』の作者の新作で、現代の人間が一度滅びた未来の文明の時代までタイムスリップする、ある種の異世界転生。 主人公はやり手の経営者で、経済の概念がない世界にその概念を持ち込むのがこの作品のゴールなのだと思う。 この作者の作品はだいたい読んだけど、文化は本能に勝つと心の底から信じている気がする。
だいたいめる子(完結)
良い歳した女性3人が仲良くだべってるだけ。 エロ本に掲載される一般向け漫画ってなんでこんなに面白いのか。 『母性天使マザカルカノン』や『ひとりぷれい』の方が2020年発売だし面白かったので紹介すべきかと悩んだけど、これが一番好きなのでこれで。
るくるく(完結)
あさりよしとお先生に会ったのは『生殖の碑』からでした。めちゃくちゃいいね。 昔ブームとなったロリータの系譜の作者らしい。無邪気で不思議で捉えきれない少女が可愛らしいです。
スピーシーズドメイン(完結)
昔個人のファンサイトをよく漁るくらいに好きな作者の初単行本が完結。 独特なワードセンスと仲が良いキャラクターのテンポが良くて、一生彼ら彼女らを見てられる。
マイ・ブロークン・マリコ (完結)
今年の初めに出た怪作。 こんなマンガが流行るなんて世の中拗れすぎだと思う。 今年はこういう「普通とは一風変わったメッセージ性のある作品」がちょこちょこ出てきていた気がする。
ドラフトキング
野球のドラフトに焦点をあてたマンガ。 野球マンガというより野球選手のさまざまな人生に焦点があたる作品なので、野球のことをよく知らない僕でも楽しめた。
羊角のマジョロミ
よく分からない謎の世界観の中で読者も戸惑いながら読む系。 やはり1年に何作品かはこういうものに出会っていきたい。 作者は『これは先輩のチンコ』で有名な阿部洋一。 終末世界で馬鹿なことをして過ごしているキャラクターたちのイキイキしている姿が良い。
2019年の好きな漫画
一応2019年に開始・完結のものを選んでるはず。
◇ 好きな子がめがねを忘れた ★★
無自覚天然たらしヒロインvs純情主人公の話。
有り得ないだろ。みたいなこと祭りなんだけど可愛いからどうでもよくなる。ほんとかわいい。
許せる有り得ないだろと許せない有り得ないだろがあるんだけど、そこの違いってなんなんだろう。
ところで、2019年って昨年よりもさらにツイッターバズ漫画家が増えた気がします。
食傷気味になるくらい同じタイプのマンガが流行り過ぎるのは思うところもあるんですが、今の流行が好きな自分は嬉しい事態です。飯漫画ブームの時は刺さらなくてちょっとしんどかった。
◇ぶんぷくティーポット+ ★★★
たぬき、きつね、こうもり、ねこ、たぬき。が人間生活に溶け込む話。
とても馴染みやすいシュール系日常ギャグ。読むほど癖になってくるタイプ。
吉田戦車ほど狂ってないのが良い。ほのぼのするし。
良かったら前作のシリーズも読んでほしい。
◇ゆこさえ戦えば ★★★
日々の勉強に一生懸命で召喚戦争には全く興味ないゆこが日常を過ごす話。
非日常が日常に呑まれる話がすごい好きで、この作品とか特に刺さる。
全然関係ないけど、ソシャゲのドルフロのイベントに「世界を救うのも、日々の仕事をこなすのも同じくらい大変だ」みたいなフレーズがあってすごい好きだったなぁ。
◇赫のグリモア ★★
ファンタジーバトル系で久々に良かった。
主人公とか主人公のパートナーとかそれぞれにちゃんと意思や想いがあって、目的が完全に噛み合ってるわけじゃない不安感が良い。
◇湯神くんには友達がいない(完結) ★★★★★
友達のいない湯神君の話。
クラスに一人はいた少しとっつきづらいクラスメイト。飾らず生きる彼はとてもたくましい。
でも彼だけじゃない。実は人間誰しもみんなどこか変で、難しかったりする。
思い返せば今までの出会いにも「普通の人」っていなくて、まともそうに見えた人たちもどこかずれていた気がします。
人の個性や在り方を肯定した、素敵な日常の漫画でした。
◇リネンの春 ★★
純粋な天使と、天使を騙して性の関係を求める男が段々と惹かれあう話。
ザ・性癖。
純粋無垢な女の子を言いくるめてディープキスするシーンが読める漫画。
◇魔都精兵のスレイブ ★★
すごいえっちなお話。
主人公が頑張るほどエッチなことしてもらえる。やったぜ。
絵が好きです。あと、えっちなところが好きです。
◇はねバド! ★★★★
バドミントン女子のスポコンもの。
不安になるほどキャラクターを追い込み、その精神の成長を描いている。アスリートすぎる物語。
少し歪んだ人間関係も、夢を追う彼女たちの情熱も良かった。
絵は狂ってるぐらい上手、手とか足とか動きとか天才的だと思う。
◇別式(完結) ★★
5人の女の子たちの物語。
作者は変ゼミの人。最初軽く緩い物語が始まると思ってたけどえぐいほど女の子たちが追い込まれる。
登場人物たちの色んな死に方と生き様。作者のfunboxを見たけど色んな死を表現したかったとか。
◇ワンダンス ★★★
ダンスもの。吃音症の男子がダンスの道に進んでいく話。
芸術に自分を重ねて没頭していく、そして成長していく物語も性癖です。
◇スペクトラルウィザード(完結) ★★★★★
最強で孤独な魔法使いの物語。
優しすぎて、人付き合いが下手。でも能力は最強級の魔術師の彼女が友人や変わらない日々のためにがんばる物語。
彼女が欲しいものなんて誰もが持っているようなものなのに、彼女は日々をゆっくり過ごしているはずなのに。
あああああああぁ……。優しくて悲しい。
◇それでも歩は寄せてくる ★★
かわいい! それ以上言うことねえ。
山本さん絵が上手すぎだと思います。
デフォルメ極まってるからハンコ絵になりそうなものなのに、全てのコマで表情が違う。表現が違う。
◇バビロンまでは何光年? ★★★
道満さんの良いとこがめっちゃ出てる。
この方メタとサブカル重ねまくって理解が難しい漫画たくさん描くんだけど、これはとても分かりやすい。魅力的な奇天烈。
何の脈絡もなく主人公が性転換したりする。
◇メランコリア(完結) ★★
道満さんからもう一冊。
世界の終わりと群像劇。あまりにも多彩なファンタジーが出てくる。
◇チェーンソーマン ★★★
相変わらず話の展開がすげぇ。想像もつかないし、読者をガンガン裏切ってくる。
何がいいかって今回はキャラがめちゃくちゃいい。
おっぱいもみたい、性欲に突き動かされる主人公とか。揉んだら揉んだで何も感動がなくて戸惑ってる様子とか。
でも男子中学生以下の頭の悪さでめちゃくちゃしだすから恐ろしいしわくわくする。そんな期待感が常につきまとう。
バイオレンスな作品。表現もそうだけど、何よりストーリーが。
◇SPY FAMILY ★★★
これはキレイな漫画。面白い。
非の打ちどころがない。お手本のような漫画だと思う。
◇龍神かごめちゃん ★★
個人的に好き。こういう話が。
◇ドシコルド ★★
ただただ上手な絵を見て上手い、かわいい女の子を見て可愛いというだけの漫画。
それだけだし、それだけなのがよい。
◇僕の心のヤバイやつ ★……?
天然で奔放な山田に振り回される市川。
すげー好きだったはずなんだけど、実写PVが変な意味で完成されてて、それ見てから戸惑うようになってしまった。
◇児玉まりあ文学集成 ★★★
狂ってるのは世界か、少年か、少女か。文学少女と小難しくいちゃいちゃする話。
漫画表現の上手さと、叙述トリックの面白さに引き込まれる。
今までにない漫画を読みたければこの作者。レスト―夫人とかも読んでほしい。
◇平太郎に怖いものはない ★★★
妖怪に付きまとわれてる平太郎。彼は何も恐れないが……。な話。
シンプルなのに、妖怪のコミカルさや平太郎の強さがコミカルで飽きない。
絵本のような読み味でした。
フランケン・ふらん Frantic ★★
フランケン・ふらんがまさかの復活
この作者が本領を発揮するのはこういうのだよな~!
◇夢中さ、きみに。 ★★★★
少し変な奴が少しだけ周りに影響する。良い方向なのか、悪い方向なのかはよくわからない。
それにしても、変な奴描くの上手すぎる。
◇けもらいふ ★★★★
不思議な動物たちと平常に過ごす女の子たちの話。
細かいことは気にせず、どんな動物とどう戯れるのかを楽しめる。
◇丹沢すだちが此処にイル(完結) ★★
コミュ障バッドガールミーツ少年な話。
最近ネットで流行ってるキャラクターの掛け合いマンガは少し前だとマンガ好きの中でも小さい方の界隈で細々とやってた印象があります。
この漫画は美麗ではないし、ノリも「尊い!」と悶えるわけじゃない、ただ愉快な日々を見てるそんな感じ。
敷さんの「藤村くんメイツ」とか思い出す。好きだったなー。
◇有害無罪玩具 ★★
思考実験を煮詰めた短編集。パラレルワールドとか、時が止まった世界とか。
こねくり回した理屈を漫画で読みたいときは是非。
◇培養肉くん(完結) ★★★
宮崎夏次系が描くSF。小説家が培養肉と出会って、宇宙で小説を書いて、担当は人食いで……説明ができない。
漫画で純文学ってこういう感じなのかな。いずれにせよ脳の中身を見てみたい。
見開きのページのセンスがやばすぎる。正直意味は分からん。でも引き込まれるし、何故か涙がでる。
◇うたかたダイアログ(完結) ★★★
バイトの先輩と後輩がいちゃつくだけの話。
語彙とか会話のペースが素敵なので、いつまでもやり取りを見てられる。
程よいいちゃいちゃとした友人以上、恋人未満。